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杖道 Archive

“撮る”と“見る”の違い

明治神宮の奉納演武を見てきました。いえ、撮ってきました。

わたしは自分の愚かさに終わったあとに気がつきました。新しいカメラを持っていったので使い慣れず、どうやって撮ろうか、どうやれば美しく撮れるかばかり集中していました。私は見るべきだったのです。

考えてみればカメラで撮っている世間の人々も見てはいません。撮っているのです。私は桜を撮る観光客と同じでした。

その場をしっかりと味わい、全神経を使って感じること

生物として生きる事を忘れていたと清々しい明治神宮の空気のなかでカメラをしまいながら思いました。

中村理恵子さんは相変わらずズッシリと生きています!美しい。

杖道の師匠の礼は相変わらず美しい。感謝の心が現れるこんな礼を私もいつかしたいな〜。

そして、来年は明治神宮の奉納に参加できるようになりたいと思います!

“撮る”より“見る”、“見る”より“やる”。そして次を晶質させたいと思います。

明治神宮でお神酒もいただいたことだし、今年は飲める女になります!(笑)

一文字結び

新しい袴の結び方を教えていただきました。なんでこれで解けないのか先人たちの智慧にいつも驚きます。

杖の長さは4尺2寸1分(約128cm)で直径3cm。最近やっとこの長さと太さを身体が覚えました。

視覚的に見なくても両端をパッとにぎれる自分にびっくりします。

武道的な身体はバスケットや卓球や陸上など学校教育のなにかある身体とは違います。

一番ちがうのは膝なんじゃないかな。つま先より曲げない。そして後ろ足を伸ばして足の向きはまっすぐ。これがなかなか難しい…来年はできるようになりたいと思います。

杖道な私

師匠が写真を送ってくださいました。師匠はいつもにこにこと笑っています。多くを語らなくても多くを伝えてくれる、私にとってそんな存在です。試験もひとりで受けるのかちょっと不安だなぁと思っていたら、前日に連絡をくださり当日はいろいろと教えてくださいました。この間のとりかたで人に接することを私も身に付けたいと思っています。

写真でみてみると次への課題が見えてきました。全体的に姿勢が美しくありません。

太刀の角度…ひどいです。これでは相手に切られてしまいます。

この顔の自分は好きです。化粧はしていませんが私が大切にしている自分だと思えます。

杖道の一年生

美しいものを目にするとつい自分のものにしたくなるものです。美しい立ち姿や動きマスコミからのイメージとはまったく別物の遺伝子に組み込まれたような、美への欲求が杖道をする私の動機だといま思っています。

先日始めて杖道の昇段試験をうけてきました。わたしはほめられることは好きですが誰かに評価されることにあまり価値を感じることができません。そんなひねくれものの私が楽しんで受けるはじめての試験です。

はじめて会った60代の男性と組んで制定型の一本目から三本目までが課題です。(着杖、水月、引提)この男性の迫力に一瞬のまれそうになります。身長も高く体格もがっしりしていて、いままで練習してきた相手とはまったく違うタイプです。自分の身体と心を信じる、ストンと気持をそこに落として短い間練習をして本番です。

本番がなんと10分早くはじまりました。理由は全員がそろったから。わたしはこれを聞いてわくわくしてきました。いまのルールにがんじがらめにされ、びくびくして自分の責任で行動できない社会のなかでは奇跡のように感じました。こんな素敵な運営なら、試験も絶対楽しい。

この出来事のおかげで程よい緊張を楽しみならが本番にのぞむ事ができました。おかげさまで合格することができました。組んだ男性に後で聞くと、居合を30年やってきたそうです。それは迫力があるはずです。

頭で考えて身体が伴わない不器用なわたくしを指導してくださった山口先生、本当に感謝しております。これからもよろしくお願いします。

杖道は女性と男性の区別がありません。大学生も高齢者も外国人も、みんな同じ土俵の上に上る事ができます。

そして美しさは人それぞれなんだと、みなさんをみていて思いました。

自転車と植物と杖道

木曜日の夜は杖道の時間です。
道場へは自転車で15分の道のりです。

週1なのでお休みなどすると、身体が動きを忘れてしまいます。それを示すように私の自転車にも植物が絡まります。

頭で覚えずに身体に入れる。
生物にとって2週間は長いですね。

100人で学びあえるメソッド 身体と情報とスキルトロニクス

アーティスト+杖道家の中村理恵子さんに授業にきていただきました。http://rieko.jp/

テーマは「身体と情報とスキルトロニクス」で100人で学び合えるメソッドを行いました。

プリンターのインクを一番安く買いたいときにどこで調べるか質問してみました。
「お店をまわって聞く」
「価格.comで調べる」

おむすびの作り方をしりたいときにどうやって調べるか聞いてみます。
「googleで[おむすび 作りかた]といれてみる」

わたしたちの生活のなかで身体を伴う情報はどのようにあるのでしょうか。

きょうはそれをみなさんと実験的にやってみようと思います。

「じょうどうってしってますか?」
数人に前に出て来てもらって予想した漢字の「じょうどう」を書いてもらいます。

うん、うん。

なるほど、なるほど。

正解を書いた学生さんはヒモを切るのを手伝ってくれたときに杖を見たので、これかと思ったそうです。鋭い。

では杖道が何かケータイで調べて教えてください。

すぐにwikipediaの杖道が出て来ました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/杖道

次に出てきたのはYou tubeの杖道です。ではそれがどんなものかやってみてください。

「打つ・突く・払う」って書いてある文字情報や、映像情報をみながら真似をしてみます。やっぱりよくわかりません。

では中村さんにやってもらいましょう。

すごい迫力です。

中村さんに杖道のお話をしていただきます。いつ始まったのか、いつ現代的なものに変化したのか、どうやって伝わっているのか。勝ち負けはあるのか。面白さは何か。

次は四尺二寸一分(約128cm)のヒモでふたつのものを結んでください。

その方法は自分たちの持っている情報とケータイで検索して調べてください。
何が正しいかはわたしもしりません。

ふたつのものを結んでください。ケータイでも筆箱でもなんでもいいです。

ただし、2つの条件はみたしてください。

1.一時間持ち歩いてもほどけない。
2.必要なときにすぐにほどくことができる。

なぜヒモを使ったかというと現代人はヒモを使うことができないからです。わたしもチョウチョ結びぐらいしか、できません…。

50年前まではヒモを使いこなせないと仕事ができない、生活が不便だということがあったはずです。しかし、いまは「まめ結びではだめだよ〜」という言葉さえ使えない時代になっています。日常に必要がないからです。

11月から杖道をはじめて自分の身体と脳がいかに不自由かということをしりました。

頭のみで考えていること、言葉や文字だけで考えるのはどうやら正確に世界をつかめていないのではないだろうか。身体と情報はどのような関係にあるのだろうか。そういえば、にしのさんがジャグリングをとおしてスキルトロニクスという理論を提唱していました。どうやらその辺と関係がありそうです。

スキルトロニクスとは道具を持ったときに人のスキルが向上する理論です。便利さや使いやすさも大切ですが、それでは人間のスキルが向上しません。

スキルトロニクスについては提唱者の西野 順二 (電気通信大学)さんの論文をお読みください。

http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/conf/2008/program/person-121.html

グループごとに(5人)、ケータイで調べたり、過去の記憶(ボーイスカウトなど)をもとに試行錯誤しています。

「先生!できました!」

わたし「…… 。」ふってみると、すぐにほどけます。

そうか、わたしは忘れていました。仕事でみんな使ったことがないんだ。私は農作業のなかでヒモを使うので、きっちりやることが絶対だと思い込んでいました。

この結び方で出来たと言ったチームが複数いたので、もう一度条件の説明をしました。一時間持ち運びたい。だけど、そこにはヒモしかありません。そのときの結び方ですよ。

だれもが不器用そうにヒモをいじっています。この授業はどうなるのでしょうか。

つづく

一本目 着杖

「なんて美しいの…。」
自分が体を動かしてそう思ったのは始めての体験でした。
この無駄のなさ、合理性、しなやかで力強い動き。
できるまではその世界の住人ではなかったのに、その動きが身体に入ってきたときに急にすべてを理解する。
杖道をはじめて3ヶ月の私が得たものは自分の身体を見る感覚だ。
身体を見るとは鏡を通して見るわけではない、先生の動きを見て自分を見る。何が違うかは自分ではまだわからない。先生に言われて動かしてみて、やっとわかるのだ。

<一本目 着杖>
正面に切りかかる太刀を、体を右斜め後方にかわして左甲手を打ち、相手が上段にかまえるスキをとらえ、本手打ちで甲手を追い討ちする技である。
杖道の本にはそう書いてあります。
文字はなんて歯がゆい道具なんだろうか。
では映像では。
watch?v=nw4zWCCbNj4

いやいや、やってみないとわからないんですよ。
こんな簡単そうに見えることなのに、一歩も動けない自分にがく然とするから、動けた時に世界は変わって見えます。

これって、全てのことに通じる感覚なのではないだろうか。
杖道に出会えてよかった。

拡張

カッコいい!と思えることが年を重ねるごとに変わってきました。
私はいま30代40代をどう生きるか考え中です。
仕事や生き方だけでなく、化粧ひとつ立ち方ひとつから見つめ直しています。
いままでカッコ悪いイメージのものを反射的に排除してきました。そのイメージには何の根拠もありません。
杖道をはじめて素直にそう思います。
心を動かすには身体を動かす必要がある。誰かにこれを言われても頷くことはできなかったと思います。

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