いま庭からこどもが山羊とあそんでいる声が聞えてきている。孫でも親戚の子どもでもない。近所のこどもが遊んでいる。

葡萄畑でかん水をすれば、近所の子どもたちが回る水をよける遊びを永遠にくりかえす。
学校で友達ができないという男の子がなぜか、イキイキと畑仕事を手伝っていたりする。
こんど林檎畑で肝試し大会をするという。
もと教員の父は遊びの天才だ。
夜、林檎畑を歩くそれだけで暗闇がおっかないものだということを知っている。ぼんやりとした灯を置いて、道をつくるだけで冒険のはじまりだ。
父と母に大きな目標があるわけではない。
広い心があるだけでこどもの居場所をつくってあげられるのだと、いつもながら関心する。
彼らは中学生になると、遊びにはこなくなるが道で会うと母に「おばちゃーん」といくつになっても笑いかけてくる。
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