手をにぎる

今日はおじいちゃんの命日です。
おじいちゃんが息をひきとるとき、手をにぎってあげられませんでした。だから今日は好きな人の手はちゃんとにぎっていたいと決めた記念日でもあります。

おじいちゃんは最後の瞬間までおじいちゃんらしく生きました。几帳面で迷惑をかけることを嫌い凛とした人でした。
そんなおじいちゃんにしてはめずらしく「手をにぎってほしい」と私に言います。なんだか少してれましたがおじいちゃんのひんやりとして乾いた手をにぎりました。
病院で最後のときをむかえていたおじいちゃんに付き添った病室での出来事です。
タンがつまると看護婦さんをよんだり、かわいた口のまわりを水でふいてあげたり私ができることをしてあげていました。おじいちゃんはうとうととする私に言いました。
「おとうさんと、おかあさんを呼んでほしい。お別れの言葉をいいたい。」それは医療行為をうけないと決意をした瞬間でした。
親族がそろいひとりひとりに挨拶をする姿を見ていると最後の瞬間なんか訪れないないような気がして、いったん家にかえって睡眠をとりました。
病院から呼ばれたときには、もう息をしていませんでした。私の手は誰よりも暖かいので、手をにぎってあげたかった。それが悲しくてしかたがありませんでした。

ちゃんと好きな人の手はにぎって笑い合いたいと思います。それを思い出す大事な日です。

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