穴をほる人

もし公園で穴をほっている人がいたらどうしますか?
わたしは話しかけてみました。「なにしてるんですか〜?」

そういえば子どものどきに「知らないおじちゃんについて行ってはいけない」と口をすっぱく言われていました。そんなことが頭をよぎったのは話しかけた後でした。

家の近くにあるこの小さな公園にはいつも花が咲き、みかんや枇杷が何種類もなっています。
わたしがここの公園が好きになった小さなきっかけがあります。それは一枚の張り紙でした。「長年みんなにかわいがられた野良猫の○○は先日永眠しました。最後は○○さんの家にひきとられ幸せな最後でした。」地域の人たちにむけられたものでした。
それ以来私は少し遠回りしてこの公園を通ります。

おじさんは長いもをほっていました。
この長いもで地域の人みんなで鍋をつくるんだよ。ニコニコ笑いながらいろいろと説明してくれます。穴をほって2時間「まるで初恋のような気持で掘っているんだよ。そうしないと長いもがおれてしまうんだよ。」
ここの公園にあるみかんや枇杷は小学校の教材として使っているだと嬉しそうに話している姿は父に少し似ています。
丁寧な言葉と笑顔に興味があってお仕事をお聞きすると「もともとは印刷会社の社長だったんだ。今はこの公園を綺麗にしてるの」本当に素敵な顔で笑います。

おじさんは話しかけられてうれしいからと温州蜜柑みかんをくださいました。
明日お礼に写真をプリントして林檎をそえてそっと置いてこようと思っています。

猫の張り紙もきっとこのおじさんが書いたのだろうと思います。暖かな気持になって帰宅しました。

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